旅行・アート

「デザインあ展」でデザイナーの世界に触れる!発見と再発見に満ちた企画展。

どうも、Dスケです。

 

東京ではいろんなデザインの展示が毎日といっていいほど行われているので、クリエイティブに携わるものとしては楽しくてしょうがないですね。

「瀧本幹也 たった12の『CROSSOVER展』。」交差するクリエイティブを体感してきた。どうも、Dスケです。 今日は、表参道にある糸井重里さん主宰の「TOBICHI東京」にて開催されている、「瀧本幹也 たった1...
辿り着かなかった世界を想う、『SNS展 #もしもSNSがなかったら』。どうも、Dスケです。暑くなったり涼しくなったり、今の時期は調整が難しいですね~。 引っ越しの荷造り作業しつつ、遊び呆けてい...

(上記展示はすでに終了しています)

 

そんな今回は、今週でいよいよ終了となる「デザインあ展」に、滑り込みギリギリで行ってきたレポート記事になります。

日々の想像力を働かせるさまざまな展示があって、デザイン関係をメインに仕事している僕も非常に勉強になりました。

普段、何気なくそばにあるものが、実は面白い発見につながることを教えてくれる、そんな展示内容をご紹介します!

「デザインあ」とは?

デザインあとは、NHK Eテレで放送されている、こども向けのデザイン番組です。

こども向け、といいつつもその視点や切り口は大人がみてもハッとさせられる内容ばかり。

それもそのはず、グラフィックデザイナーとしても著名な佐藤卓さんが総合指揮を務めており、ほんの15分の番組ですが毎度そのクオリティには驚かされます。

 

…と説明しつつ、お恥ずかしながら、僕はほとんどこの番組を観たことがありませんでした。

デザインの仕事に携わるようになったのもここ5年のことで、その後に初めて知るという不勉強きわまりなさ。。。

しかし、SNS等で話題になっていたのをきっかけに、過去の放送や関連書籍を拝見し、さらに元々好きだったイラストレーターのNoritakeさんも参加されていることを知り、俄然興味が出たわけです。


(↑渋谷でやってた小企画展にも行ってみたり)

 

今回、その人気番組「デザインあ」の展示が、富山を皮切りに現在は東京にきているということで、10/18(木)までだったのもあり駆け込みで行ってまいりました。

これ読んでる人、間に合うなら行ってね!

「デザインあ展」日本科学未来館にて

以前はディズニー展で行ったっけな…

「デザインあ展」の会場は、日本科学未来館。ゆりかもめに乗って、船の科学館駅かテレコムセンター駅で降りて、徒歩5分ほど。

平日の午前中に行ったのですが、外国人観光客や、おそらく高校生と思われる団体での研修にも使われているのか、人はかなり多かったです。

けっこう辺鄙(へんぴ)な場所ですよ、ココ!

何よりも多かったのが子連れの人たち。さすがこども向け番組。人気の高さがうかがえます。

大人1,600円のチケットを購入して、いざ会場へ!

 

会場に入ると、大きな「あ」が出迎えてくれます。

やはり家族連れがおおい。赤ちゃんもけっこういた。
みんな、発想が豊かなんですよね。勉強になる。

「あ」をモチーフに、いろんな人が思い思いに描いたイラストも展示されていました。

ものや動きをとらえる「観察のへや」

この混雑具合…コミケ会場かよっ!

お分かりいただけただろうか…最初の展示に入った瞬間、この人の多さです。

最初の部屋は、いろんなものを「解体」「分解」したり、実際にあるはずのものを抜いたりすることで、モノや動作がどんな要素で構成されているかを楽しめる「観察のへや」。

色んな卵の、調理の順番。
お弁当も、モノによって具材はさまざま。
こちらはマークのみを残した製品たち。
いろんな形を組み合わせるコーナーでは、こどもたちが大盛り上がりでした。
液体を入れる容器を抜いたあとの、液体の形。
「けんだま」を抜いてみる。
デザインの要素として欠かせない「フォント」も、普段何気なく見てると気付かないですよね。

いろんなモノや所作が、どのように構成され、どのようにつながっているのかを、分解したり抜いたりしてみることで分かりやすく教えてくれる。

こうしてみると、まさに日常のあらゆるものが「デザイン」として完成されているんだなぁと感じます。当たり前すぎて、気付かないもんです。

 

観察したものを、実際に描いてみるスペースもあり、ロケットを模写するブースや、日本古来の「紋」を模写するブースなど、実際に目でとらえたものを表現してみることで、より細かく認識できるのも面白かったです。

ロケットの模写ブース。描いたものをスキャンすると、SNS上で公開される。
紋を実際に描いてみるブース。意外と数学的な構成になっていて驚く。

僕は大人だったので…実際に描くのはガマンしました(笑)

目と耳と全身で感じてみる「体感のへや」

怪しげなカーテンの奥にある「体感のへや」

続いては、体全体でデザインを感じ取る空間「体感のへや」。

入ると、巨大な空間の360度から、映像と音に包まれます。

こんな感じで、四方を投影された映像に囲まれます。(上の写真の背中側には指揮者がいました)

ここでは小山田圭吾さん制作の音楽に合わせて、プロジェクションマッピングやコミカルな映像を大迫力で楽しむことができます。

あまりにダイナミックすぎて写真で捉えられない(笑)
おそらく実際の番組の映像を使っているものも。

ここでも、こどもが楽しめるような仕掛けがたくさんあって、真っ暗な空間に、小さな笑い声がところどころで起こっていました。いいですね、こういうの。

映像もうまく四方を有効に使っていて、みんなが映像を追いかけてグルグル見渡してるのが面白かったです。

実際の映像は、ぜひ直接ご覧になってください(ステマ)。

目に見えないものをふちどる「概念のへや」

なんだか怪しい雰囲気漂う「概念のへや」

お次は「概念のへや」。時間、空間、しくみといった、目にみえないものをカタチにできるのも、デザインの優れているところです。

時計、時間割、漫画のコマ割りなど、時間を目にみえるかたちで表現したものはたくさんある。
1周を「1時間」「1分」「一生」などに設定した上の時計にあわせて、それぞれイラストが動いていく。(分かりにくくてすいません)
こちらは空間の概念。ぬりかべの空間が面白いw
スペースを可視化すると、なんだか童心に返ってワクワクします。
最後はしくみの観察。動きの仕組みを理解すると、新しいデザインも生まれそう。
自分が歯車になって、しくみを体感することもできました。

とくに「しくみ」の部分は、プロダクトデザインやインダストリアルデザインの分野にもつながる考え方の初歩として、「こういうデザインもあるんだ」と、こどもに知ってもらうにはいいですよね。

まさに機能としてのデザインも学べる展示といえます。

あ、から発想を膨らませてみる「体験コーナー」

大人も夢中になって描き描き!

最初の入場口に飾ってあった「あ」から発想を広げてみるお絵かきコーナーは、企画展を出てすぐの常設コーナーにて実施されてました。

結構広いスペースがとられていたので、大人も多くお絵かきの輪に混ざっていたのが印象的でした。中にはガチのイラストレーターさんかと思われる人もいて面白かった(笑)

こんな風に、大きなおともだちの絵も展示されておりました。

時間があれば、ぜひじっくり腰を落ち着けて描いてみると楽しいですね。

おまけ:グッズコーナーも充実!

グッズコーナーはダメだぁ、悪魔の誘惑がぁ。。。

企画展示の最後は、お決まりのグッズコーナー。

以前スヌーピー展に行ったときもそうですが、どうして無性に欲しくなるんでしょうね、こういうのって。

Tシャツのキャラも可愛い。(遠目でみると血○みれみたいw)
ふせんとかシールとか、使わないのに欲しくなる病。

何を購入したかは内緒ですが、皆さんも行かれた際は、物欲を発散させてください!

まとめ:「日常のすべてがデザイン」を体感しよう

「デザインあ展」は、日常のあらゆるものにデザインがあり、何気ないものさえデザインが突き詰められた結果であることを、わかりやすく教えてくれます。

いつも使っている机や椅子、スマートフォンや洋服、食べる食材の一つ一つ、建物や公園の遊具、新聞の文字から電光掲示板まで、すべてがデザイン。

トイレの水を流すハンドルや、扉についたドアノブ、服をかけるハンガー、掃除機や洗濯機の一つ一つの動きに関わる部分も、すべてがデザイン。

普通に生活してるだけでは気付かないことに、改めて気付かせてくれるんですよね。

 

実はこの思考は、デザインに関わる仕事をしている人にとって日常の感覚です。

街を歩いていて、電車に乗っていて、会社のオフィスで、行きつけの定食屋で、自宅に帰って点けるテレビで、あらゆるデザイン・テキスト・フォント・ロゴ・配色を目にし、気になったものをメモしたり、写真に収めたり、新しいアイディアに結び付けたり。

制作者としては、そんな「デザイナーの見る世界」を、一緒に体験してほしいという願いも込められているんだろうなぁと、デザイン界隈で働いている人間としては思ったりしますね。

 

東京での開催は今週10/18(木)までですが、次はどこかでまた開催されるんですかね?

その機会に恵まれた際には、ぜひとも体験してほしいデザイン展示でした。

ではでは。

 

 

Dスケ