どうも、Dスケです。
今回は最近したTwitterでのやりとりから記事を書いてみます。こちら。
現在、WEBライティングの仕事をしている訳ではないのですが、こうしてブログで記事も書いているし、以前は紙媒体でのライティング・編集もしていたので、見落としがないかなぁとさらっと読んでたのですが、
一番最後でひっかかりました。
最後の、「三点リーダーを(…)2つ並べる」。
……初めて聞いたな。←2つ並べてみました
正直、以前担当してたIT関連の媒体では、三点リーダーを使うような文章には一切触れてこず、まったく通ってこなかっただけの道なんですが、初めて聞いて、非常に気になりました。
ということで、「なぜ三点リーダーは2つ並べないといけないのか」という点について、まとめてみたいと思います。
念のため、三点リーダーとは?
すでに使っているので今更なんですが。
三点リーダーとは、「…」のことです。キーボードで「さんてん」と入力して変換すると「…」も出てきます。
Wikipediaには「リーダー(記号)」の項目として挙がっています。
日本語では多くの場合、文章中では無音の状態もしくは文の省略を表す。古来の日本語文書にはなく、欧文の翻訳文への三点リーダー ( … ) の替わりとして使用され始め、純粋な日本語文書にも定着した約物である。文章中などではリーダーを2個つなげる二倍リーダー、二倍三点リーダー、二倍二点リーダーが通常用いられる。
なるほど、元々は欧文で用いられていたものの代用として「…」を入れたのが始まりのようです。
当初は縦書きの原稿用紙のひとマスに、中央に沿って三点入れていたから三点が1セットになったとか、欧文は横書きだからベースラインに沿って「…」だとか、知っていくと面白い豆知識です。
…と思ったら、ブラウザによってはベースラインに表示されないので、こういうことです。
日本語での三点リーダーの使いどころとしては、これもWikipedia引用ですが、「時間の経過、静寂」「余韻、感情」「長音」「省略」の意味、そして単純に「記号」としても使うということで、欧文の用法から離れて、独自の進化をしてきた表記と言えそうです。
校正ルールでの三点リーダー
そんな三点リーダーの校正ルールについて、先ほどのぽかべさんと僕が疑問に思った点に対して、かーりーさんという方がすぐに返信してくれました。
疑問がすぐに解決するTwitter Landすげえ!
と、SNSの素晴らしさを実感しつつ、教えていただいた記事を拝読。
三点リーダーについて書かれているのは主に以下の2つです。
- 「点が3つで1セット」で2セット使うのが王道
- 「・・・(中点)」や「、、、(読点)」「。。。句読点」を三点リーダの代わりに使わない
なるほど、校正ルールとしてはよく分かりました!
そもそも、なんで2つ並べるの?
まぁ、校正ルールとは「そういうものだから」ということで倣うのが通例です。僕もよく記者ハンドブックとか参照しまくってましたね。
「三点リーダーは3つ1セットで2つ並べるのが通例」は分かったのですが。
という、個人的には当然の疑問が湧いてしまったので、もう少し調べてみることに。
検索してみると、合っているのか分かりませんがYahoo知恵袋でこんな回答が。
元々リーダーは日本語に存在しない記号であり、英文から流入しました。
英文での使用方法と、昔の活字(パソコンなどで文章を制作しない時代、金属のスタンプのようなものを使い、すべての印刷物の文字を作りました)で、「リーダーを2コ並べたもの」と云う繋がった状態で1コに数える記号がありました。
1コ、または2コでしか並べられなかった(無理矢理、そうした字面を作るとすると、とても面倒なことになった)ので、かつては「1コ」あるいは「2コ(こちらが標準)」だったのです。
そうした時期は、とても長かったですから、まるで文法の規則のように「リーダーは2コ並べる」のが絶対のように勘違いしている人も居ますし、そうではなくとも、非常に見慣れているために、2コでないと、違和感を覚えたり、読みにくいと感じる人も居ます。
要するに、元々の欧文での三点リーダーの用法が、昔の印刷技術の由来から1コ、もしくは2コ並べるのが定番になっていて(というかそれしか出来なくて)、それが当然の規則のように浸透している、ということらしいです。
まさか、校正ルールの由来が、昔の活版印刷時代の風習、というか技術限界の話にまでさかのぼるとは!
まぁでもこれで何となく納得できますね。かなり長くこの用法で印刷物が作られてきているから、WEBにおける文章でもその規則を踏襲しており、校正の際はチェックが入ると。
さすがに今の校正者側も、ここまでの由来の話は知らなそうですが。
なんだか面白いルーツ探検の旅でした♪
まとめ:三点リーダーを使う際は、2つ並べて置きましょう
最後は標語ちっくにまとめてみました。
まぁ理由や由来がどうあれ、校正は「そういうもの」というのを知って、それに倣うものではあるんですが、「そもそもなんでそうなの?」というところも深堀りしてみるとこんなに興味深い。
僕のように天邪鬼で、言われた通りなんて面白くないし素直にできないよって方、こういうのを知ると「なるほどね」と思いつつ、スキルが身に付く気がしませんか?
ぜひ、参考になれば幸いです。
なお、最初の疑問から遅れること少し、つぶやきのご本人もしっかり回答していただきました。
このおのたくさん、19歳なんですって。19歳のWEBライターってすごい時代になったもんだ…そして19歳に教わる35歳(笑)
Twitter上のコミュニケーションも面白いなぁ、というエピソードも1つ乗っかった体験でした。
ではでは。
Dスケ